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Classical Magic Unit

Magic unit FEEL

 心地良い音楽に合わせて、ゆっくりと緞帳が上がっていく
 夕暮れ時であろうか中央に見える淡いシルエット
 燕尾服の紳士はシルクハットを丁寧に隣の女性へ手渡すと
 客席に向かってニコリと会釈を送った。
 
 紳士がステッキをなでながら、何やらおまじないを唱えているようだ
 すると、シルクハットから煙とともにハトが現れたのである…
 

FEEL Opening Program  第一幕より

FEEL Story

結成

2004年 当時所属していた芸能事務所の方針でマジックチームが結成しました。TAKUYAは、まだ修行生活を送りながら舞台の勉強中です。すでにマジシャンとしてデビューをしているSAKURAを補佐する形でステージに立つ事になりました。しかし二人はマジックに対する考えが全く異なります。技術を駆使したショー構成にしたいTAKUYAと、不思議さを削ってでも美しく見せる事に重点をおいたダンサー出身のSAKURA。二人の意見は常に折り合う事も無く、ショーの方向性を模索しながら長い期間を過ごしました。その為 際立った演目も無く、あまり注目される事もありませんでした。解散の危機が幾度となく訪れます。

Takuya Watanabe
Little Magician SAKURA
TAKUYA&SAKURA

成長

数年間 納得がいかないながらも同じステージに立っていると、表現方法は違くとも良い舞台をつくりたい気持ちは一緒だった事に気が付きます。徐々にお互いの価値観を理解し合いながら足りない部分を補うようになりました。すると無駄な動きが排除され、演技は洗練されて行きました。それからというものショーの題材にそった自分達のカラーをつくる様に変化します。
2007年 FEELのパフォーマンスが 人気テーマパークの企画で採用される事になりました。好評だった二人のショーはこの年のカウントダウンのステージにも出演が決まり、方向性が一致した事を再確認する事になります。この出来事が今後の舞台制作の自信となる大きな転機となりました。

始動

2008年頃にはスタイリッシュなクロースアップマジックが全盛期を迎えておりました。多くのステージをメインとするマジシャンが廃業する中、私達は流行とは逆行する形でクラシカルな雰囲気のショーに特化したのです。
時代遅れと揶揄されながらも自分たちがイメージするマジシャン像を作りあげる為に、髪型や服装全てを設定して日常から役作りを徹底しました。
すると意外にも公演では好評となり、各地から出演依頼を頂く様になったのです。当時は若手のマジシャンが燕尾服を着ている時代ではなかったので、珍しかったのかもしれません。運よく隙間産業となった様です。同年の秋、チーム名を「FEEL」と名付けます。演者も観客も一体となり世界観を共有して欲しいと願いを込めました。

FEEL
FEEL

発展

2009年以降はSAKURAが長い期間温めてきた演出によってFEELの新たなステージが始まりました。共感して頂けるダンサー達と共にショー制作が始まったのです。大掛かりな装置を利用したイリュージョンマジックショーや、様々なイベント企画にも対応できるチームに発展する事になります。この頃からマジックのコンベンションにも招かれる様になりした。お客様から頂く歓声、しかし嬉しい気持ちとは裏腹に表現者であったはずのFEELのスタイルに疑問を感じる様になったのです。私達は表現した事に対して頂戴していた報酬が、いつの頃からか報酬を得る為にマジックを利用する様になっていたのです。そこから徹底的にショーの見直しが始まりました。

 

原点回帰

2014年頃になると昔のFEELを取り戻しつつあります。大きなショーを目指すのでは無く、好きな映画音楽や世界観を重視した内容で舞台に出演する様になりました。私達の演技が必要とされる事が嬉しくて楽しくて、どの様な遠方にも出かけて行きました。ある日、偶然私達のショーを観覧していた大型客船の担当者から連絡が入ります。光栄な事に各国のマジシャンの中から専属契約を結ぶ候補に上がっているとの連絡でした。しかしFEELのショーはSAKURAの演出とTAKUYAのマジックによって成り立っており、どちらが欠けても演技構成が成立しません。いつの間にかお互いに代わりの効かないショーになっていたのです。
 
2015年 TAKUYAはFEELとしての活動休止を決断します。新たなショー制作で何かを得られるかも知れないと思ったのです。ラスベガスへと渡りました。

 
 
 
FEEL
 
 
 
FEEL

第二章

TAKUYAは久しぶりに舞台制作も落ち着き、旅先から駆けつける余裕も生まれました。ミステリアスな雰囲気を演出する為に伸ばしてきた長い髪もばっさりと切って、新しいFEELが始まりました。
 
2020年 燕尾服をまとった紳士は、子供の頃から大好きだったハンカチの手品を丁寧に演じています。上品に踊る女性も幼少の頃から習っていたバレエを元に美しいステージを表現しています。二人とも少しだけ年を重ねて昔より着こなしがしっくり来ている様子。きっとFEELのステージはこれでいいのでしょう。私達のマジックショーは種や仕掛けよりも、もっと大切な事が有る事に気が付いたのです。
 
舞台には本物の魔法使いが存在しているのです。

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